京極日記。

今日は久々の京極堂シリイズ感想文です。
 
「絡新婦」の感想もまだ書いていなかった気がしますが、すっ飛ばして本日読み終わった「百鬼夜行―陰」について語るとです。
 
百鬼夜行―陰」には「絡新婦」までに出て来る京極堂シリイズの登場人物をそれぞれ主人公としたサイドストーリーが10編ほど入っていて、事件が起こる直前の被害者の心境や、本編中で引っ掛かっていた あんな事やこんな事には、実は こんな背景があったのだよ。と云うタネ明かしになっています。
 
直接の主格ではなくても、グミ子の大好きな内藤医師(見習い)や降旗なんかも出てきます。青木君も出てるよ、ヒサメさん!
 
中でもオススメなのは、ラストの「川赤子(かわあかご)」。
いい感じに鳥関で京関ですヨ!
京極堂自身は出て来ないのに、京関ですヨ!!
 
 
 
ここからは ちょっとネタばれ。
 
 
 
 
 
 
 
「川赤子」の時間軸は、ウブメの直前も直前、一行手前と云ったところ。
関君、あんな精神状態で よく京極堂とあれだけしゃべれたものです。やっぱり、鉄鼠にも書かれていましたが、京極堂は一種の精神安定剤なんだねっ!
 
「川赤子」の登場人物は、関口、鳥ちゃん、雪絵さん、敦っちゃん、(京極堂は名前だけ登場)なので、「絡新婦」まで読んでいなくても話は通じますが、何故 関口君が犬…いや、仔犬を飼う事にあれだけ反発したのかと云う背景は、やはり京極堂シリイズをちゃんと読んでいないと分からない事なので、「絡新婦」まではご覧になってから手を出す事をオススメします。
 
あ! でも、内藤医師(見習い)の為にのみ、ぜひ「塗仏」も読んでからにしてください!!
彼は間違う事無き「もう一人の関口君」だよ!
小人さん(なんてファンシーな…)の声が聞こえるなんて♪